超精密MIM(μ-MIM®)とは文字通り、マイクロオーダーのMIM製品のことであり、近年ニーズが急拡大してきています。
超精密MIM(μ-MIM®)が必要となってきている主な理由としては、
① 機械加工が困難な材質および形状を有する小型部品の量産化
② 組立および接合が困難な小型部品の一体化によるコスト低減
③ 1バッチ当りの焼結可能な製品数の増量による生産性向上
④ 比表面積の増加および機能集積化による製品の高付加価値化
などがあります。
汎用のMIMは、数ミリメートルから数センチメートルのサイズの製品が多く、機械加工が困難な材質や複雑な三次元形状を有する部品が多くなっています。
汎用MIMの製品の寸法許容差はほぼ十分の1から5%程度ですが、製品のサイズが小型化するほど寸法許容差を小さくすることが困難になるためです。
しかし、最近ではMIMの製品または構造のサイズが小型化するにつれて、寸法精度も汎用MIM製品と同等の高品質を有する技術が確立されてきました。
さらに、MIMにマイクロシステム技術やMEMSなどの半導体製造工程を利用した超精密加工技術を利用し、その補完技術としての必要性から、超精密MIM(μ‐MIM®)が欧州を中心に開発が行なわれ、近年北米においても注目され始めています。