2015年08月28日
東北大学との共同研究成果がAdvenced Scienceに掲載
『1グラムあたり100㎡』の比表面積を実現
多孔質金属の活用例のひとつとして、通常の金属材料と異なる比表面積の活用があります。例えば電極や冷却部品等の用途であれば、単位体積あたりに金属部品がどれだけの比表面積を持っているかという点は設計時に考慮すべき重要な点となります。
このたび太盛工業は東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)と共同研究を行い、マイクロメートルとナノメートルのそれぞれのレベルで多孔質構造を持つ階層的多孔質金属の大量生産プロセスを確立しました。
この新たなナノスケールの多孔質構造を持つ高機能金属の比表面積は、1グラムあたりおよそ100㎡に及びます。
従来はナノサイズの構造を安定的に構築することに課題があり、量産手法を確立することができませんでしたが、東北大学と協力することにより、ナノポーラスの作製に成功しました
この新開発の金属の応用例として、太盛工業ではナノポーラス構造を持ったニッケル金属部品を本手法により製作、高性能なスーパーキャパシタや、水の電気分解における酸素生成極として、極めて高い性能を持つことを検証することができました。
太盛工業では今後も産学連携、R&Dを続け、より高付加価値な製品を実現できる、高機能性金属の開発に注力していきます。