2014年04月24日
MIM技術ニュース:MIM磁性部品開発の最前線
MIMを用いた高機能 磁性部品製造
磁力を保持する力が小さく、透磁性が大きい材料のことを軟磁性材料と呼びます。
軟磁性材料は磁場の影響下では強く磁化されますが、磁場が存在しない場合は磁力を持たない性質を持ち、多くの業界で利用される付加価値の高い材料です。
軟磁性材料の部品は主に家電機器やコンピューター関連の事務機器、あるいは一般産業機器部品として採用されており、現在では各種空油圧機器、自動車エンジンの燃料噴射装置の電磁弁をはじめとして、ソレノイドコア、インジェクタコア、プランジャー、トルクセンサコア、各種センサー等、さまざまな用途で用いられています。
特に軟磁性部品の中でも、高精度や微細形状を要求される部品の多くは、現状切削加工や粉末冶金法を用いて製作されていますが、課題も数多く存在しています。
そこで太盛工業ではMIMによる磁性部品の製造研究に取り組み、実用化に至る所まで漕ぎ着けることができました(経済産業省 戦略的基盤技術高度化支援事業 採択)。
MIM技術の特徴である、複雑形状への対応、大ロットへの対応、高い材料歩留まり性を活かした形で、ネットシェイプでの軟磁性部品 製造へ応用することができ、軟磁性部品を高精度で製作可能です。
フェライト系ステンレスからFe3Si、パーマロイといった材質まで製造可能です。寸法精度は±0.2%、密度は粉末冶金を大きく超える98%まで製造可能で、切削加工と比較すると、形状によりますが1/10まで製品1個当たりのコストを下げることも可能です。
高精度 軟磁性部品の量産製造をご検討の際は、太盛工業にご相談ください!