Ⅱ- 穴・円筒形状におけるトラブル防止・コストダウン設計のポイント
- 上図のような形状では、矢印のように金属粉末が型内に流れ込んできますが、2つの流体の流れが当たる側面箇所にウェルドラインが出来易くなります。ウェルドラインが出来ると金属粉末の不均一さにつながり、焼結時に真円度が出なくなり楕円形となってしまいます。
- 上図のようにフィルムゲートを用いて360度方向から金属粉末を充填します。こうすることで円周部での材料の不均一を防ぐことができ、真円度を安定して出せるようになります。
円筒形状では左右方向から樹脂が回りこむような設計にしてしまうと、ウェルドラインが円筒側面に発生し、脱脂焼結した際に真円度、同軸度に歪みが生じます。フィルムゲートを用いると全周均一に樹脂が充填され、安定して形状を得ることができます。