Ⅰ- 肉厚形状におけるトラブル防止・コストダウン設計のポイント
- ガス抜きの悪い箇所が存在するとMIM 部品を成形後、脱脂・焼結した際にガス化したバインダが製品から抜け難くなります。抜けなかったガスは製品中に溜まり、ボイドの原因となりクラックを引き起こし易くなります。またバインダの炭素が製品中に残ることになり製品が不安定になります。
- ガス抜きが容易になるように、肉盗みを設けたり、リブ形状にすることで肉厚部分を減らします。
脱脂・焼結後にガスが残留しないようにすることで、ボイドを防ぎます。炭素が残留することによる浸炭も防ぐことができます。
MIM製品は成形後に脱脂焼結する必要があり、その際にバインダとして用いられていた樹脂はガス化して金属粉末の間を抜けていくことになります。製品形状が、ガスが抜けにくい形状になっていると内部にガスが残りボイドが発生します。これを防ぐために、肉厚部分にリブ形状や肉盗みを設ける事で対応が可能です。